現代人間学部 心理学科

見えない世界をのぞきこむ『光と影・におい』の巻 ―自然と遊ぼう!ご報告―

2016年11月22日

 去る11月6日(日)、今年度2回目となる「自然と遊ぼう!」を本学ユージニア館3階で開催しました。
 5月末の京都御苑での実施を踏まえ、学生たちがグループに分かれ「秋らしく」かつ「インドアならではの活動」ということで知恵を集めていきました。そして、教室を暗転させて「光と影」で遊んだり、目や耳ではなく「におい」の感性を使おう、という大きなテーマのもと、話し合いと企画準備を重ね当日を迎えました。
今回の参加者は、46家族、0~10歳までの子ども70名とその保護者56名の計126名の方々。スタッフは、「心理・教育フィールド研修a」の履修生(1年次)21名と、当日の有志ボランティア学生21名、教員5名での47名で、合計173名という賑わいになりました。

 履修生たちの企画は、「におい」「ブラックライト」「ヒンメリツリー」「影絵遊び」という4つを軸に展開しました。
におい班は、身近な果物や香辛料のほか、“カツラ”の枯葉を用意してにおい比べをしたり、本物と人工的なにおいの違いを当てたり、様々なコーナーを運営しました。すり鉢を初めて触る子どももいて、ゴマの香りにほかの子どもも寄ってきました。(ちなみに「好きなにおいコンテスト」の1位は、大人が「カツラの葉っぱ」、子どもが「バニラオイル」という結果でした。)
 
 
 ブラックライト班は、NDホールを暗転させ、そこにペットボトルで作った子どもたちの大好きなキャラクターと子どもたちの描いた絵を事前にかざっておき、子どもが持つブラックライトで探検する遊びを企画運営しました。お化け屋敷のような設営で、何度も繰り返し入っていく姿も見られました。


 ヒンメリ班は、フィンランドの伝統的な装飾をアレンジした「ヒンメリ・クリスマスツリー」を作るコーナーを設営しました。小さな子どもでも完成できるよう、材料の仕込みに時間をかけました。当日はわかりやすく丁寧に子どもたちに教えるブースに列ができ、親御さんも一緒に参加してくださいました。
 

 影絵遊び班は、OHPやプロジェクタで絵本の世界や図柄を投影し、その世界に入ったりゲームをしたりしました。影を動かして、子どもとスタッフが一緒になって「大きなかぶ」を抜いてみたり、水玉を飛び上がってタッチしたり、アクティブに楽しみました。また、紙袋に穴をチョキチョキあけて、ランプシェイドも作ってみました。
 
 
 これらの企画以外に、定番の「ファーブルになろう!(顕微鏡)」や松ぼっくり・どんぐり・落ち葉・ひっつき虫(オナモミ)・ジュズダマを使ったゲームやクラフトなど、フロアはお祭り広場に。それらの各コーナーに、2~3年次生を中心としたボランティア学生がサポートに入り、子どもの関心やペースに合わせて丁寧に対応してくれました。
  
   
 終わりの会では、学校心理専攻の学生中心に、夏の幼稚園訪問で上演した「鬼のパンツ」の歌踊りを披露してのフィナーレとなり、親子ともしっかり遊びに集中していただけた2時間だったと思います。
 実は今回、「自然と遊ぼう!」は記念すべき通算20回目、丸10年間を迎えました。リピーターの参加者も多く、アンケートでも「ほかにはない企画」「NDの学生さんたちの優しさが素晴らしい」という声を数多くいただいています。


 来年度からは、共通教育「こどもと自然」という科目をベースに全学的に学生を募り運営する予定です。
地域と大学を繋ぐ活動として、今後とも中身を充実させていきますので、お力添えをお願いいたします。

報告:高井直美、藤本陽三、小川博士、薦田未央、伊藤一美
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 17:00講義の様子イベント学生の様子

マールブランシュ様(株式会社ロマンライフ)への最終報告会【心理・教育フィールド研修b】 

2016年11月11日

 2016年度の「心理・教育フィールド研修b」は、10月21日に無事最終報告会を終えることが出来ました(中間報告会の様子はこちら)。今回の記事は、受講生の一人、2年生のTさんに報告してもらいます。
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 今年度は株式会社ロマンライフ様より、「20代京都市在住の女性をターゲットカスタマーとして、そのお客様に使って頂けるよう、バレンタインの時期に、マールブランシュのチョコレート専門店“加加阿365祇園店”で販売する商品を考える」という課題を頂き、半年かけて、調査・分析・提案を行ってきました。
 9月末の中間発表会では、受講生の誰もが満足のいかない結果でしたが、最終報告会までの3週間は、1人1人がよりよい提案をしようと試行錯誤しました。自分が考えていることを人に伝えることの難しさに直面した3週間でもありました。
 最終報告会では、司会進行も受講生が行い、報告・提案の前にはこれまでの経過を振り返りました。



 最初は、20代の女性約250名に実施した、質問紙調査結果の報告を行いました。質問紙では、バレンタインデーにおけるチョコレート購入の実態、バレンタインデーはどの様な日か、バレンタインデーにもらってみたい(あげたい)チョコレート、バレンタインデーのチョコレートを購入する際、どの様に情報を得ているか等について尋ねました。その後、分析結果に基づき、4つの提案を行いました。

 
 
 提案の1つ目は「加加阿ちゃんのおやつ ―笑顔あふれるチョコレート―」
「加加阿365」さんのイメージキャラクターをモチーフにした、友達・家族向けの焼き菓子を提案しました。



 2つ目は「ホット加加阿―購入したチョコレートでも気持ちがこもる暖かいチョコレート―」
イニシャル型のチョコが入った、気持ちの伝わるチョコレート商品を提案しました。



 3つ目は「The Story ―想いを届けるチョコレート― 」
メッセージを自由に添えられる想いを届ける恋人向けの絵本型チョコレートを提案しました。



 4つ目は「SNSを利用して知名度UP」
多くの人に加加阿さんを知ってもらえるようにTwitterを活用したバレンタインのSNS企画を提案しました。



 発表後にはマールブランシュのご担当者様より、貴重なご意見・ご感想を頂きました。さらに、お誉めの言葉をいただき、受講生全員が安堵の表情になり、半年間の頑張りが報われた最終報告会となりました。



 最終報告会を終えて2週間が経ちました。金曜日の5時間目がなくなり、心にぽっかりと穴があいたような気がします。それほど、この授業に真剣に取り組んできたのだと感じています。
この授業は、受講生で調査・分析・提案を行うので、大変でしたが、その分学ぶこともたくさんありました。他学年・他専攻の方と深く交流でき、新たな考え方や視点をもてるようになっただけでなく、統計処理やプレゼンテーションの能力も上達しました。この半年間は実りのある時間になりました。この経験を生かしていきたいです。
 最後になりましたが、調査にご協力して下さった皆様、お忙しい中、本研修にご協力頂きました株式会社ロマンライフの皆様、プレゼンテーションのご指導をして下さった人間文化学科の平野先生、半年間大変お世話になりました。ありがとうございました。



 
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Tさん以外にも、今回の授業についてコメントしてもらいました。
R.Sさん(3年) 「この科目を受講し、特にデータの集計や人にどうしたら上手く自分たちの言いたいことが伝えられるかということを実践的に学びました。自分の得意な面や一方で不得意な面も見えました。」
M.Sさん(3年) 「企業の方や先生方の全面的なバックアップがあったからこそ、初めてのマーケティングでも様々な視点から物事を見ることが出来ました。そのため、問題を解決するための提案もより質の高いものにしていけたと思います。この経験をもとに、1人でも社会で活躍していけるような力をつけていきたいです。」
M.Eさん(3年) 「協力することの難しさ、楽しさを知ることが出来ました。」
H.Yさん(3年) 「KJ法を学べた他、自分達で質問紙を作ったり、結果の集計の方法を学べて良かったです。」
S.Tさん(3年) 「決して楽だったと言える授業ではないけれど、やりがいを非常に感じました。自分の視野を広くしてくれた授業でした。」
Y.Fさん(2年) 「会社で働いている人に直接話を聴くことが出来、実際のマーケティングのことを知ることが出来ました。また、卒業論文で役立ちそうなデータ収集や分析を経験することができ、大変な事も多かったですが、それ以上に楽しく、良い体験が出来ました」

報告者: 2016年度心理・教育フィールド研修b受講者
      尾崎仁美・松島るみ
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 07:00講義の様子学生の様子
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