現代人間学部 心理学科

3年次廣瀬ゼミ研究「コンビニにおける購買行動および満足度と性格の関連」

2018年12月20日

今年度の廣瀬ゼミでは、購買行動に関心を持ち、アンケート調査を行いました。わたしたちは店に行く前に何を買おうかと事前に考えて買うだけでなく、店に行ってから商品を見て思わず買ってしまうということがあります。前者を計画購買、後者を非計画購買と言います。さまざまな調査から、わたしたちは非計画購買をよくすると言われています。
このことについてゼミで関心を持ち、わたしたちが普段利用するコンビニでの買い物について、計画購買・非計画購買をどのくらいしているのか、その買い物に満足しているのか、また購買はその人の性格とどう関連しているのかを調べることにしました。

以上のことを調べるため、本学の学生120名にアンケート調査に回答してもらいました。アンケートでは、コンビニでの買い物行動に関すること、性格に関することを尋ねました。買物行動に関しては、直近のコンビニでの買い物について、店に入る前に何を買うつもりだったか、実際に何を買ったか、買ったものに満足したかなどに回答してもらいました。
また、性格については、衝動購買をする傾向があるかどうか、流行に敏感かどうか、ビッグファイブとよばれる一般的な性格(「外向性」「情緒不安定性」「開放性」「調和性」「誠実性」)をそれぞれ測定する質問に答えてもらいました。

調査からわかったことは以下のとおりです。

計画購買と非計画購買の比較では、計画購買の方が非計画購買より多く、9割以上の人が事前に買おうと思っていたものを買ったのに対し、買おうと思っていなかったものを買った人は半数でした。
また、満足度に関しても、計画購買に対して「とても満足」「やや満足」が約9割に対して、非計画購買は8割弱であり、計画購買の方が高かったです。わたしたちはもっと非計画購買が多いのではと予想していたのですが、目的を持ってコンビニへ行き、目的の物を購入して満足するということが多かったようです。



廣瀬ゼミ2018-4

その人の性格との関連では、衝動購買傾向が高い人や流行意識が低い人は非計画購買をすることがわかりました。衝動購買傾向の高い人が非計画購買をするのは当然といえる結果ですが、流行意識の低い人は特定の流行りの商品に注目するのではなく広く商品を受け入れやすいと思われ、商品選択の幅が広いため非計画購買をしやすいのではないかと考えました。
また、性格と満足度の関係については、計画購買・非計画購買にかかわらず、調和性が高いほど買い物に満足していることがわかりました。調和性とは、協力的で素直な性格です。こうしたことから一般に不満を持ちにくく、満足度が高かったのではないかと考えました。

以下、研究を行ったゼミ学生の感想です。
・「流行意識の低い人の方が、非計画購買をしやすいということに驚きました。なぜそのような結果になったのかを考えるのが難しかったです。」by 吉田
・「計画購買の方が非計画購買より多いことや、流行意識が低い人の方が非計画購買をするという結果も、コンビ二での購買行動だからこその結果かなと思いました。ショッピングモールなどで買い物をするときなどの購買行動はまた変わってくると思うので、いろんな場所での購買行動が気になりました。」by たこ焼き
・「非計画購買はどんな人がしやすいのかや、どのような状況下で発生するのかを調べるのは楽しかったです。また、自分と重ね合わせて考えるのも面白かったです。」by 白竜騎士団団員
・「非計画のほうがみんなやっていると思っていたが結果は計画購買が多いことに純粋に驚きました。」by テトラポッド
・「コンビニでは計画購買の割合が大きいことに驚きました。自分自身の生活や購買行動と関連付けて調査できたことが面白かったです。仮説とは異なる結果となったので考察が難しかったです。」by りすまる

廣瀬ゼミ2018-1
廣瀬ゼミ2018-2
(写真)ゼミで調査結果を検討している様子

報告者:廣瀬直哉 & ゼミ学生
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 13:13学生の様子ゼミ紹介
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