現代人間学部 心理学科

「京都府警察署本部」での心理実習

2023年10月02日

だいぶ涼しくなってきました。少し前になりますが,夏真っ盛りの713日に「京都府警察署」に見学実習に伺いました。受講している学生はみんな汗だくになりながら集合場所に集まりました。

4年次までに講義などで学習をしてきた「心理学」や「臨床心理士」・「公認心理師」関連の集大成の一つに「心理実習」があります。座学や講義を通して学んできた内容を,実際に見学し,学びを深める科目です。そのため,「心理実習」に臨む学生たちは,普段以上に緊張と現場を見ることができるという意欲に満ちた面持ちで参加しています。

今回は,普段めったに足を踏み入れることがない「京都府警察署本部」が実習先でした。集合場所に集まった受講生たちは,いつも以上に緊張している様子でした。しかし,出迎えてくださった京都府警察署で勤務する「臨床心理士」・「公認心理師」の先生,および広報担当の職員の方の朗らかなお出迎えを受け,緊張は学びへの意欲に変わっていきました。

まず,施設の案内や説明を受けました。京都内の交通量をモニターし安全を保つセンターや,いわゆる「110番」がかかってきたときに迅速に対応する部署などを説明を受けながら見学しました。たくさんの職員の方たちが,京都府民や京都府内におられる方たちの安全を24時間体制で守っておられる現場を肌で感じることができる減額でした。

次に,いろいろな展示や自転車の安全走行をシミュレーションできる体験をさせていただきました。先の緊張感ある現場の見学とはうって変わり,学生は笑顔や歓声を上げながら体験できました。



最後に,京都府警に勤務する「臨床心理士」・「公認心理師」の先生のお話や,被害者支援にかかわっておられるNPOの方たちのお話をお聞きしました。まさに現場で活躍されておられる講師の先生方によるお話であり,遠いテレビやネットのニュースのお話とは違い,ずしんと「こころ」に響く内容でした。心理学を学ぶ者としての責任や期待をお伝えいただきました。それに呼応するかのように,受講している学生も真摯にお話を聴き,それぞれがいろんなことを抱いた様子でした。お話が終わるたびに,ほぼ全員が挙手し,質問や意見,感想を述べていました。そしてそれに熱意をもって応えてくださいました。

終了時間になる間際まで,見学実習の指導をしてくださった講師の先生と受講学生の対話が続きました。

 

「想像以上にさまざまな職種の人が働いていることを知りました。一専門職として誇りと自信を持って働かなくてはならないと感じました。」

「広報センターの見学ですが,小学校の社会科見学のような感じで楽しかったです。白バイ体験などを通じて普段あまり接点のなかった同級生とも交流がはかれてよかったです。」

「京都府全域からかかってくる110番の頻度は2分に1件くらいということに驚きました。」

「犯罪被害者支援では,1度人から傷つけられ人との繋がりが途切れてしまったり,人に対し不信感を持ってしまうようになった犯罪被害者に対し人との繋がりを再び持てるように支援することの重要さを学ぶことが出来ました。」

 

参加した学生の一部の感想です。

 

見学実習を終え,指導してくださった講師の先生が玄関先までお見送りをしてくださいました。きっと警察を訪れる人への冷静でなおかつ暖かいまなざしで接しておられるお姿を見た気がしました。

 

玄関を出ようとすると,熱のこもった見学実習をクールダウンするかのように,突如,雨が降り始め,実習先を後にしました。「京都府警察署本部」での実習でお世話になった皆様に,今後の学生の成長をもってお礼にしたいなあと思っております。本当にありがとうございました。

 

報告:科目担当 仲倉 高広

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 13:00学生の様子

心理学をキャリアに活かす 先輩たちのお仕事紹介:リレーコラム ―精神科・心療内科編―

2023年09月14日

 心理学科・心理学研究科では、本学で心理学を学び卒業した先輩たちが、その学びを活かしてどのように働いておられるのか、コラム形式で紹介します。
 今回は「精神科・心療内科」で心理師として働かれている先輩からのコラムです。


1. 現在のお仕事や活動内容
 精神科・心療内科クリニックで公認心理師・臨床心理士として勤務しています。心理検査やカウンセリングをしたり、初診で来られた患者さんの予診を取ったりしています。
 心理検査は1~4つほど組み合わせて、いろいろな角度から多面的に患者さんの心の状態を把握していきます。カウンセリングでは、患者さんの価値観を尊重しつつ、問題を整理して、どう対処していけばいいのかを一緒に考えていきます。そして医師、看護師、精神保健福祉士と常に連携をとって患者さんを支援しています。

2. 現在の進路に至る動機や経緯・本学での学びとのつながり等
 中学生の頃から“人”や“心”に興味がありました。みんなそれぞれ思っていることや考えていることが違い、それは直接見えるものではありません。思っていることと違う行動や表現をすることもあります。そして、心の状態によっては苦しんだり、不適応を起こすこともあります。そういうよくわからない、見えづらいものについて学びたいと思い、心理学部に進学しました。大学で心理学について学んでいるうちに、この学びを心の問題を抱えている人たちの支援につなげたいと思うようになりました。
 本学の大学院は少人数制なので、その分教員と学生の距離が近く、手厚い指導を受けられるところが良いところだと感じます。大学院は授業、実習、課題、修論などでとても忙しかったのですが、級友と切磋琢磨して何とか乗り切ることができ、私にとって大事な経験となりました。

3. 在学生・高校生へのメッセージ
 心理学は難しい部分もありますが、とてもおもしろい学問です。心理の仕事に就かなくても、心理について学んでおくと、自分自身や周りの人と上手く付き合っていくヒントを得られるのではないかと思います。


 以上、先輩から後輩に向けてのコラムとメッセージでした。
 幅広い職場で働ける公認心理師・臨床心理士。その中でも勤務する人が最も多い、精神科・心療内科領域。
 本学の学びを通して、自身の興味を深め、努力を重ね今のお仕事につながった先輩の貴重なお話でした。

 それでは、次回もまたご期待ください。


報告:広報担当
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 12:07学科のトピック

心理実習:京都府立医科大学附属病院にて

2023年08月31日

 公認心理師を目指すための「心理実習」。
 心理学科では、4年次で受講しますが、大きな山場は医療機関での見学実習です。
ノートルダムでは大学間連携を結んでいる京都府立医科大学様とのご縁で、実習開始の2021年度から府立医大付属病院様での実習を受け入れていただいています。
 コロナ下でオンラインや学舎での受講を経て、3年目にしてようやく院内への見学が叶いました。

 事前学習で事前に質問を届けしたり、オンデマンドビデオで病院組織について学んだ上で、8月23日、事前にPCR検査を受けて万全の態勢で臨みました。

 朝から昼過ぎにかけて、地域医療連携室、がん相談心理師、MSW(医療ソーシャルワーカー)、医療通訳、栄養師の方々のお話を伺いました。


臨床講義教室の階段教室にて

 その後、グループに分かれて、小児医療センターの病棟、緩和ケア病棟、リハビリテーション室、薬剤部、放射線科の現場を見学し、概要説明をお聞きするだけでなく、その場の雰囲気や実際の治療の様子に触れました。各部門スタッフの方々も、対話形式で学生に問いかけながら現場の苦労ややりがいを教えてくださいました。
 ひと段落してから、医療サービス課の職員の方から、受診に来られた患者様がどのようなルートで移動されるのか、シミュレーションをするように外来の動線を案内いただきました。

 翌24日は、質疑も交えたオンタイムでの講義配信。
 地域診療、疼痛緩和、認知症、精神科、産婦人科は現場ドクターからの講義を聴講。お話を伺いました。また、精神科心理師の方から、現場の実際についてリアルなお話を伺いました。

 とても充実した2日間で、大学病院という医療の先端を担う高度あるいは新しい医療に触れつつ、一方で患者さん目線での細やかな視点と、双方から考える機会をいただきました。
現場を肌で感じることで学生も疑問や問題意識がどんどん賦活されたようで、時間ギリギリまで手が上がりましたが、どの講師の先生方も丁寧にお答えくださいました。

 医大、病院双方の皆様が調整に調整を重ねて、ほかにはない素晴らしいプログラムを提供くださいました。心より感謝するとともに、これから心のケアを担っていくであろう学生の糧になるよう、この後の事後学習に臨みたいと思います。


報告:科目担当 伊藤 一美・仲倉 高広・武藤 翔太


  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 10:11講義の様子学生の様子

心理学科の暑い夏! 2023オープンキャンパス 

2023年08月28日

 猛暑の8月、5日と6日、20日のオープンキャンパスには、心理学科企画にも多くの高校生が参加くださいました。

 ミニ講義は「誘惑に負けないようにするには?」「人の話を聴く工夫」「男性/女性って簡単に分けられない心の世界」「はじめて学ぶ性格心理学」の4講義。自己制御やカウンセリング、LGBT、パーソナリティと身近なテーマを、幅広く楽しみながら学びました。


下田先生の「誘惑に負けないようにするには?」

 また、体験コーナーでは、ストレスを生理指標とアンケートで測って比較してみたり、「もし事件の目撃者になったとして、どんな感じで記憶を伝えられるのか?」について、実験を用いて体験していただきました。


指センサーとアンケートでストレスチェック


参加者同士で目撃証言のズレをわいわい語らったり

 また、本学大学院を修了して心理専門職の現場で働く先輩から、仕事の内容や、苦労話とやりがいについてお話しいただきました。終わってから個別に相談する参加者もありました。


児童相談所について先輩からのお話


精神科クリニックについて先輩からのお話

 心理学の学びはホットな話題でいっぱい。今後の企画もぜひお楽しみに!

報告:心理学科 広報担当
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 13:50イベント学生の様子

上級実験演習:アロマ・香りに関する研究の成果発表会を行いました

2023年08月28日

 心理学科の「上級実験演習」という科目では、今年度、23名の受講生が7つのグループに分かれて、アロマや香りに関する実験や調査を行いました。

 授業開始時には、アロマセラピスト・アロマテラピーインストラクターの寺西様から、アロマテラピーの歴史、精油の種類や使い方などについて講義を受けました。


アロマに関する講義の様子

 その後、グループに分かれて研究テーマを設定し、実験・調査の計画から実施、分析まで、グループ内で協力しながら作業を進めてきました。


実験で使用するアロマを準備中

 7月末の授業最終日には、成果発表会を行いました。各グループの研究テーマは下記の通りです。

*自然の香りから与えられるリラックス効果
*香りによる作業効率への影響
*香りによる睡眠への影響
*居住空間における香りの使用場所とその種類、使用目的について
*記憶が与える香りの印象
*香りと写真が与える人の印象の違い
*香りが対象者の印象に与える影響


グループ発表の様子

 成果発表会には、授業開始時にアロマに関する講義をしていただいた寺西様もお越しくださり、各グループの発表に対して、丁寧なコメントやご助言をくださりました。


寺西様からの講評

 以下に、この授業を通して身についたことに関する受講生の声を一部紹介します。

・グループで協力する力が身についたと思います。学期丸ごとでグループ作業をする経験が初めてだったので、連絡先を交換して具体的な日にちを決めて実験を行ったり、連絡のやり取りで意見交換を行ったりするのがとても新鮮でした。

・実験を一から考える力が身についた。問題や目的部分から自分たちで考える必要があったので、その実験をする意味を考えて研究計画を立てる力が身についた。

・自分で考える力、協力する力と人に伝える力(発表力)が身についたと思う。研究テーマから質問項目、アンケート内容、全て自分たちで1から考えることが初めてだったので、どんなテーマにしようか内容はどうしようかなど自ら考えることで考える力がついた。また、グループで行うことにより、協力する力が身についたと思う。人に伝える力(発表力)は、時間をかけて自分たちでPowerPointを作成し、プレゼンすることができた。人に伝えることは簡単なことではないなと改めて感じた。

・一連の研究プロセスを体験することで、今後の卒業研究や卒業論文に向けた研究の基礎能力が身についた。特に、収集したデータの扱い方や分析結果の読み取り方は他の授業ではなかなか学ぶことができないので、非常に良い経験となった。また、グループのメンバーとコミュニケーションを取りながら協力する力も身についたと考える。役割分担しながら最後まで取り組むことができた。
・グループの力になれるように、パワーポイントを作ったり、実験に協力してくれる人を自ら探したりなど、自ら動いて、行動する力がより身に付きました。

 調査や実験の計画・実施だけでなく、メンバーとの協力、自分たちで考え行動すること、人に伝えることなど、様々な活動のなかで、多くの学びや気づきを得た様子がうかがえました。半期の授業期間内に、研究テーマの決定から調査・実験の実施、分析、成果のまとめまで行うのは大変だったと思いますが、この授業で得たことが、今後の卒業研究やグループ活動などに活かされることを願っています。


発表会後に記念撮影

 最後になりましたが、アロマに関するご講義と研究への貴重なご助言をくださった寺西様、実験や調査にご協力くださった皆様、本当にありがとうございました。

報告)授業担当:尾崎仁美・松島るみ
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 13:49講義の様子学生の様子

「誰もが快適な生理を」心理学科の学生がフェムテックジャパンのイベントに 参加・発表しました

2023年08月25日

 現在、心理学科の3つのゼミ学生有志が、フェムテックジャパンを主催する株式会社 G-Place様と産学連携の取り組みを進めています(この時のプレスリリースURLはこちら 。
 活動の詳細は、以前のブログ記事もご覧ください(6月9日ブログ)。

 8月3日に大阪で行われた「Femtech Japan Femcare Japan 2023 in OSAKA」のイベントには、心理学科 下田ゼミ4年生3名、尾崎ゼミ3年生7名、松島ゼミ3年生6名、計14名の学生が参加しました。
 当日は、「誰もが快適な生理を―京都ノートルダム女子大学のフェムテックの取り組み」と題したセミナーに3ゼミから各1名の学生が登壇しました。心理学科の下田麻衣講師がファシリテーターを務め、それぞれの学生が多くの来場者の前で、本学で実施したナプキン無料配布を行った感想やこの取り組みを行ったことによる意識や行動の変化について、率直な意見を述べました。

セミナーへ登壇

セミナーへ登壇


 また、当日は「出展ブース」の一つとして、本学の取り組みや調査結果について一日を通し展示を行う機会を頂き、来場者との質疑応答を行いました。ブースには多分野の専門家の皆様や企業様がたくさんお越し下さり、学生達は積極的に調査結果について説明し、また、皆様から頂いたフィードバックに大いに刺激を受けた様子でした。

本学の展示ブース










本学の展示ブース



展示ブースでの質疑応答
















展示ブースでの質疑応答


 今回のイベントでは、心理学科4年次生のUさんが総合司会および30近い出展者へのインタビュー、セミナーへの登壇と、多方面で生き生きと活躍してくれました。以下はUさんの感想です。
―――
Uさんの感想

 Femtech Japan の総合司会、インタビュアー、セミナーを務めさせていただき、女性が抱えている問題について向き合うことができた貴重な経験になりました。

●出展者へのインタビュアーを通しての学び
 女性が快適に過ごせるように考え抜かれ、使用感、安心感、快適のすべてを兼ね備えた商材を扱っている約30社の出展者についてインタビューを行いました。
例えば、「温活」という出展では、「自宅」、「組み立て式の椅子」できるという誰もが快適に日常生活に取り入れやすい商材を紹介しました。身体を温めることで冷え性の改善、自律神経を整えるなど、女性の身体の問題解決を生活の一部で改善することができるよう考えられていました。
このようにフェムテックでのイベントでは、日常生活の一部に取り入れ、女性の身体問題に向き合いながら考え抜かれた商材であることを気づかされ、出逢うことができた貴重な機会でした。
 多くの女性に「フェムテック」というワードを知ってもらい、自分にあった素敵な商材に出逢うことにより、今まで悩んでいた「月経をはじめとした女性特有の健康課題」を諦めず、「解決できる」という光が見えてくれば、と感じました。

●イベント全体を通して
 「読売新聞」によるセミナーの中において、「記者の立場から見たフェムテック」が興味深かったです。私自身の小中高の学校生活を振り返りながらフェムテックについて考えることのできた内容でした。例えば、学校の授業の「水泳」では、月経が授業と重なってしまったらタンポンを入れて受講するようにするなど、何気なく私たちが了承していることが本当は強制となっている現状です。誰もが当たり前と考えているからこそ、悩んでいることを実際に言葉にする難しさが多くあると痛感しました。
今回のセミナーを受講したことで、女性が日常生活を過ごす中で時代とともに今まで声を上げることのできなかったことが少しずつ耳を傾けてもらいやすい環境に変化しつつあることを気づかされました。また、時代を問わず、女性が悩んでいることは変わりないこと、そして「フェムテック」を通して、少しでも女性が快適に過ごせる日が増えつづけてほしいです。

●今後の大学の取り組みについて
 「フェムテック」に係る産学連携授業に携わり、卒業研究としても取り組むことができ感謝しています。女子大学だからこそ取り組みやすい研究(生理用品の無料配布、設置など)であり、多くの人々が女子大学生の本音に興味を示し、共感や気づきを与えることのできるデータ結果であったと、セミナー・インタビュアーを通じて感じました。また、来場者からの意見を伺うことによって新たな気づきを得られる貴重な経験でした。
 今後も大学には「生理用品」を問わず、「フェムテック」についての取り組みを続けてほしいです。「フェムテック」がどのようなものなのかを多くの女子大学生に認知してもらい、少しでも快適な学校生活を過ごしてほしいと想うとともに、学生には産学連携を行うことでよりいい刺激を得られるチャンスであると思います。
 最後に、産学連携を通して、大役を任せていただきありがとうございました。



Uさん、堂々の総合司会

―――
 今回のイベントでは、それぞれの学生がそれぞれの持ち場で自分の役割を果たし、積極的に参加してくれました。学外で様々な人と関わり、自身の調査結果について話をする機会は学生達にとって大いにプラスの経験となると思います。そして、多くの来場者が興味を持って、セミナーや出展ブースに来て下さったことにより、今回取り組んだ「誰もが快適な生理を」が重要な社会的課題であり、そしてその課題に対し、調査結果をもとに解決していくことが求められていることにも気づくことも出来ました。
 
 参加した学生のアンケートからは以下のような感想が寄せられました。
「今回、各ゼミの研究内容をご来場してくださった方に報告する際に、私たちが研究している以外にも、実際の体験談をお話してくださった方がいて、自分自身がとても勉強になりました。」
「自分たちの活動に興味を持って下さった方が沢山おられ、今後のモチベーションに繋がりました。」
  
 最後になりましたが、女性の健康問題について考える機会と発信・交流の場を下さいました、フェムテックジャパンの野口俊英様に感謝申し上げます。
 今回の調査の分析や考察は1月に改めて発表会を行う予定です。

出展ブースで記念撮影


報告:松島,尾崎,下田  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 12:06講義の様子学生の様子学科のトピック

心理実習:京都障害者就業・生活支援センターを訪問しました!

2023年08月05日

心理学科では、公認心理師を目指す4年次生が「心理実習」を履修し、心理師の働くさまざまな現場で見学実習を行います。
3年目となる2023年度は、8か所の施設を見学訪問の予定で、コロナの制約もだいぶ小さくなってきて、現場に入り込んでの実習を受け入れていただけるようになりつつあります。

去る6月30日、今年度初となる「京都障害者就業・生活支援センター」様にて見学実習を行いました。
このセンターは、障害のある方の「働きたい・働き続けたい」を応援する施設で、利用者の方との面談や体験実習、職場訪問など、さまざまなサポートをしています。
また、就職を受け入れる事業所からの相談を受けて理解や工夫を求めたり、リーフレット作成やセミナー開催など、社会に向けての啓発活動もされています。

実習は今年で3回目。昨年度同様、3名の公認心理師スタッフの方が講義をしてくださり、仮想事例をイメージしながらの自己記入形式の「就労パスポート」作成、さらに、その人物像のさらなる肉付けや、強み・課題を整理するため、グループでアイディアを出してディスカッションし、付箋を用いてまとめるワークを行いました。


 グループワークの様子

グループでまとめた事例イメージを、グループごとに発表しました。
時間が限られる中、どの班も分担してよくまとめあげ、スタッフの方々からも丁寧なコメントをいただきました。


  班ごとに発表 しコメントをいただきました


実習後の学生の振り返りの声を一部紹介します。

・支援者側の理想を押し付けないことが大事だと知った。
・切れ目のない連携の大切さと大変さを感じた。
・障害だから、とひとくくりにしてはいけないし、一人の人として関わることの大切さを知った。
・過去に目を向けるか、未来に目を向けるか、という視点が新鮮だった。
・就労パスポートをしながら、当事者と支援者の双方が理解する手がかりになることが実感できた。
・「自己決定を支える」ことが重要であることや、「失敗しないように」ではなくそれが成長につながるように支援することが大事だと学んだ。
・事業者への合理的配慮を要請する連携の中で、なぜ必要なのかという説明や、背景についてのイメージが大事だと知った。
・医療機関受診、という選択肢について、グループの中で納得がいっていなかったが、その後の解説や意見を聞いて重要性が理解できた。
・就業の礎としての生活、という視点を新たに学んだ。

などなど・・・就業と生活という営みに主たる注力をしながら、一方でその方の思いや背景にも目を向ける、という視点の取り方を学んだようでした。
引率した教員としては、はじめての学外で、“社会人”らしいパリっとした学生の姿に心頼もしくなった一日でもありました。

スタッフの方々には、今年も丁寧にご指導くださり、本当にありがとうございました。

これからの実習でさまざまな分野や施設を訪れ、社会人としても心理専門職の卵としても、幅が広がってくことが楽しみです。

報告:科目担当 伊藤 一美・中藤 信哉   


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 05:15講義の様子学生の様子

2024年度 総合型入試 【標準型】 課題レポート情報

2023年06月11日

2024年度 総合型入試【標準型】課題レポートについての情報です

2024年度入試において心理学科を志望し、総合型入試の【標準型】で受験する方は、以下の11のコンテンツから1つを選んで、課題レポートを作成してください。

◎ 本ブログ「さいころ講座」内コンテンツ
(文章で書かれたコラムです)


・恋心の心理学― 対人魅力を科学する ―

・勉強に役立つ暗記術とは? ― 記憶の心理 ―

・子どものやる気と自信を育てるには? ― 親と子の発達心理 ―

・「わたし」を分析する ―長所?短所?見方を変えてみれば―

◎ 本学心理学科ミニ動画のコンテンツ
(音声付きスライド10分程度)


・他者との関係《深く?浅く?》―自己開示と対人関係―

・まわりに合わせる心理

・ジェンダーとステレオタイプの心理学

・カウンセリングではおはなしするだけなの? -言葉を使わないで自分を表現すること-

◎ 本学心理学科教員による「夢ナビ」講義ビデオ
(講義の動画 20~30分程度)


・なぜ人は衝動買いをしてしまうのか?

・日常語から、性格について考える

・男性/女性って簡単に分けられない心の世界


※ 総合型入試の詳細は、本学HP「受験生応援サイト>入試情報」の「総合型入試をご覧ください。

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 09:00さいころ講座

「誰もが快適な生理を」プロジェクト 産学連携の取組みをスタート

2023年06月09日

社会・ビジネス心理コースの3つのゼミ学生有志が、フェムテックジャパンを主催する株式会社 G-Place様と協働で、フェムテック分野での新たな価値創造に取り組みはじめました!

フェムテックとは、FemaleとTechnologyを掛け合わせた造語。
女性の生理・月経だけでなく、妊娠・出産、更年期など生涯にわたって関わる分野で、近年、とても関心が高まっています。
今回、株式会社 G-Place様との連携により、「誰もが快適な生理を」をテーマに、女子大生の月経をめぐるウェルビーングの向上およびSDGsの実践につながる取り組みを進めます。 

松島ゼミ では、学生をモニターに、ノンポリマーナプキンの使用感をアンケート調査し、使用後の意識の変化や現在使用しているナプキンとの比較を行います。

商品を手に調査内容を検討

尾崎ゼミ では、生理時のストレスや生理用品の購買行動を調査します。
また、トイレでのナプキン無料配布をどうしたら促進できるか実証実験します。

ノンポリマーの自然素材

下田ゼミ では、大学内での ナプキン無料配布の取り組みが、大学への印象変化に影響するかを調査します。

 学生作成の告知ポスター

これらの途中経過は、2023年8月実施予定のイベント 「Femtech Japan 2023 in OSAKA」で報告予定。
今後の展開も報告します!

 報告: 松島・尾崎・下田
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 14:11講義の様子学生の様子学科のトピック

自死対策カレッジ会議の参加報告

2023年04月11日

3月1・2日に開催された「京都いのちの日メッセージ展」に本学から学生が参加しました。そのご報告は、すでに公式HPに掲載されていますが、今回は、企画展に至るまでとその後のご報告です。
 
京都府は自殺対策に関する条例に基づいた活動をおこなっており、その一環で若者へ向けた対策として2021年に「京都府自死対策カレッジ会議」が設置されています。京都府自殺対策推進協議会会長には本学名誉教授の河瀬雅紀先生が携わっておられることもあり、昨年も本学学生がその先駆けの会議、イベントに参加していましたが、今年度より本格始動となった会議に再び参画することになりました。学生課の田中課長が調整役としてバックアップくださり、心理学科、心理学研究科から4名の学生が参加。そのうち3名の学生がいのちの日メッセージ展まで、活動に携わってくれました。
 
活動では、京都の5大学の学生と教職員がカレッジ会議に参集し、10月から月に1回程度、オンラインでの勉強会や会議を重ねてきました。その一つがメッセージ展の企画活動でした。5大学の共同作業として、クリアファイルやボールペンの作成案の検討、メッセージボードづくりでは見る人にどんなメッセージを届けられるか、どんな言葉を集めるかを協議しました。本学内でも学生・教職員皆様のご協力があり、たくさんのメッセージを集めることができ、その結果、当日の会場でもひときわ存在感のあるメッセージツリーができました。




また、大学ごとの企画では、ご近所の京都府立大学の学生さんたちと協働しながら、クイズラリーを作成。日々の学業やアルバイトの合間を縫って話し合い、終盤の2月中旬には京都府庁に学生が集まってそれぞれのコンテンツを仕上げたのですが、そのラストスパートは素晴らしかったです。


前日の会場設営、当日の来場者対応など、京都府職員の皆様と各大学の学生さんが協力して無事にメッセージ展が開催となりました。


3月28日には締めくくりの会議が開かれました。学生からは、このような活動をするには知識が必要であると実感したことや学習会で一般社団法人リヴオンの尾角光美さんお話しから学ぶ機会に恵まれたこと、他大学学生同士の交流ができたことなどが良かったという感想がありました。
秋以降からの始動でしたので、学生には大変なこともあったと思いますが、貴重な経験となり今後の力にもなるのではないかと感じています。

このような機会をいただいたこと、ご支援いただきました関係者の皆様には感謝申し上げます。

 報告者:薦田未央  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 12:00学生の様子
< 2024年05月 >
S M T W T F S
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
過去記事