現代人間学部 心理学科

小児医療ボランティア「実践講座」NDシアターを上演しました

2014年03月06日

 先日、小児医療ボランティア「基礎講座」の報告がありましたが、今回は、今年度生が携わった「実践講座」の上演についてご報告します。

 昨年度末に「基礎講座」受講し、今年度に入って抗体検査の関門を通過した11名の学生が「実践講座」に携わってきました。院内学級で学ぶ小・中学生の学習支援に携わった「学び支援」と乳幼児から小・中学生、そのご家族の方に楽しんでもらえるように楽しみを提供する「遊び支援」の2本立てでボランティア活動を実践してきました。その「遊び支援」はNDシアターと称し9月、12月と活動を行い、そして、2月は今年度最後の上演となりました。

 これまでの上演経験を経て、それぞれが温めてきたアイディアを形にするため、かなりの試行錯誤がありました。大勢の子どもさんを前にして読むのには向かないために、これまでの選書から外れていた絵本もたくさんありました。これを題材にして、なんとか楽しいお話しを届けられないかと学生たちで知恵を絞りました。図画工作科専門の藤本先生にアドバイザーのみならず舞台装置の製作者としても加わっていただき、「影絵」の上演に漕ぎつけたのです。
 「影絵」といっても、一般的な影を使って見せる「影絵」ではありません。たくさんの技法が盛り込まれた形での工夫がありました。背景をプロジェクタで映写し、その映像の中で登場人物たちのペープサートが繰り広げられるという仕掛けです。また、「影絵」ではお馴染の「手」の形で様々な動物を作って見せたり、いろいろな小道具の影を見せるクイズもお話の中に織り込んで、見ている子どもたちもお話の中に参加してもらう形になっていました。

小児医療ボランティア「実践講座」NDシアターを上演しました
試行錯誤を重ねた学内での練習風景

小児医療ボランティア「実践講座」NDシアターを上演しました
院内プレイルームでのセッティング

小児医療ボランティア「実践講座」NDシアターを上演しました
オープンニングは手遊び

小児医療ボランティア「実践講座」NDシアターを上演しました
上演中 

 小さな赤ちゃんを抱いたお母さんが楽しんでくださったり、お話しに引き込まれ、自分でも影をマネして手で形を作ったりする子どもさんもおられて、とても楽しい時間を過ごしていただけたようです。クイズでは、手をあげて活発に答えを当てようとチャレンジするお子さんもおられました。お医者さんや看護師さん、保育士さん、院内の様々なスタッフも見入っておられ、スタッフの皆さんにも楽しんでいただけたシアターだったようでした。
 上演後には、学生が夜なべしながら一枚一枚しあげたプラバンのマグネットを入院中のお子さん全員に届けることができました。ベッドサイドでもくっつけられて、見て思い出せるようにという願いもあってのプレゼント作りだったように思います。

小児医療ボランティア「実践講座」NDシアターを上演しました
1枚につき30分の作成時間。70枚近く頑張りました!

小児医療ボランティア「実践講座」NDシアターを上演しました
上演後、ほっとして記念撮影

 シアター上演後、大学に戻り今年度の「実践講座」の総括と修了書授与式を行いました。振り返りの中では、それぞれの学科で学んだことをシェアできたからこそ、いろいろなアイディアが一つの形になったという意見も出てきていました。何より、学生自身がかけがえのない仲間と出会えたことが良かったようです。
 来年度もサポートスタッフとして、次年度のボランティアを支えるチームを組もうという話も出ているようで頼もしい限りです。来年度も、入院中の子どもたち、ご家族、医療スタッフの皆さまにささやかながら楽しみと癒しをお届けできるようにと思います。

 報告者:薦田未央




Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 07:00│学生の様子

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