現代人間学部 心理学科

3年次 廣瀬ゼミ 活動報告 ~テーマパークに関する調査~

2020年12月21日

例年、廣瀬ゼミではテーマを設定して調査を計画・実施しているのですが、今年度はテーマパークに関する調査を行いました。

新型コロナウイルスの影響で、前期途中までは、Zoom等を用いてオンラインでゼミを行っていましたが、前期の後半ぐらいから対面でのゼミになりました。
オンラインや対面で何をテーマにして調査を行うかをみんなで話し合いました。
その結果、外出の自粛が叫ばれている今年であるからこそ、逆に非日常としてのテーマパークについて調べてみようということになりました。

今年は人数の関係から2つのチームに分かれて調査を行うことにしました。
それぞれのチームでどのような内容の調査を行うかを考え、それらを統合して1つの調査票を作成しました。
7~9月に、質問紙およびWebアンケートでデータを集め、172名から回答を得ました。

調査に使ったアンケート用紙です。

その後、SPSSやExcelを使って、得られたデータを分析して、結果としてまとめました。
現在は、アンケートの分析が終わり、報告用の資料を作成しているところです。
この研究の成果は、1月に行う社会調査士ゼミ合同の発表会で報告する予定です。

分析結果を元に、演習室で発表用のスライドを作成しているところ。
3蜜を避けるため、「使用不可」の席があり、間隔を空けています。


最後に、それぞれのチームの学生の感想です。
【Bチーム】
テーマパークに訪れると金銭感覚が普段と異なると感じるため、私たちはテーマパークの非日常感や性格によって予算が変わるのかを調査しました。
非日常感が1番つよい東京ディズニーリゾートのみ非日常感と予算に相関関係が見られなかったのは仮説と異なり、考察していて面白かったです。

【Pチーム】
こんにちは!
ここからは私たちチームPの研究についてお話しします。
私たちは東京ディズニーリゾートの非日常空間が我々に与える消費行動への影響をテーマに調査をスタートさせました。
テーマ決めはなかなか難しく、そこからどのような方法で調査を進めていくことが可能かも考えながら意見を出し合い、テーマを決めることができました。
次に集まった結果から分析を行いました。
先生にサポートしてもらいながら、分析を行い、結果の解釈までたどり着くことができました。
結果としては私たちの立てた仮説の他にも新しく結果を得ることができました。
また、チームでの研究は全ての流れを通してコミュニケーションを取り協力しながら楽しく研究を進めることができました。

 報告: 廣瀬 直哉  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 09:55学生の様子ゼミ紹介

消費者心理の調査を実施しています! ― 3年次尾崎ゼミ 活動報告 ― 

2020年08月15日

3年次尾崎ゼミでは、例年、ゼミメンバーで協力して調査を実施しています。
テーマは毎年、メンバーの興味・関心にもとづいて決定していますが、今年は、消費者心理に関心を持つ人たちが集まりました。

前期の授業では、テーマ決定、既存の調査研究の整理、仮説の設定、質問紙の作成、調査の実施まで行います。
研究テーマを話し合う中で、テーマ候補が3つ挙がりました。
それぞれが最も興味のあるテーマに取り組む形で、これまで3つのグループに分かれて調査を企画してきました。

例年とは異なり、オンライン授業が続く中、Zoomを中心に話し合いを進め、8月上旬からようやくWeb調査を開始しました。
各グループの研究テーマとゼミ生の声を紹介します。

1.衝動買いの心理
買い物に行って、予定していなかったものをつい買ってしまった経験はないでしょうか?
この研究では、衝動買いに焦点を当て、どのような人が衝動買いをする傾向にあるのか、また衝動買いをした後どのような気持ちになるのかを調査します。


Uさん:全体を通して、オンライン授業が中心でしたが、無事に質問紙作成まですることができました。
テーマ内容について細かく考えたり、調べたり、意見を共有し、グループとしての役割を果たしました。

Tさん:自分たちで研究テーマを設定し、質問文も作り、各チームで協力して調査を進められ、とても意味のある調査になったと思いました。

2.衣服購買の心理
みなさんは服を購入する際、どういう理由で購入しますか?
また買った洋服に対してどのような気持ちを抱くでしょうか?
この研究では、衣服の購入形態や購入理由と、購入した服への愛着度との関連を調査します。


Fさん:コロナの影響で前半の授業はオンラインが続き、調査を進めることができるのか不安がありましたが、オンラインと対面授業を上手く利用し、それぞれメンバー内で意見を出し合って話し合いながら活動できたのではないかなと思います。

Kさん:グループの人数が他のチームより多く上手く進まないことが多い中、他のチームと比べて倍近くの意見をチーム内で話し合うことで研究意欲がさらに増したように感じました。

Yさん:初めて自分たちでテーマを決めて質問紙を作りました。
近いテーマの研究が見つからず、参考資料を集めるのに苦労しましたが、みんなで協力していいものができたと思いました。

3.ファン心理と消費行動
みなさん、タレントやアーティスト等、好きなファン対象はいますか?
また、ファン対象に関するグッズをどれくらい購入していますか?
この研究では、性格やファン心理とファングッズ購入との関連を検討します。



Uさん:私は前期、尾崎ゼミでファン行動についての調査を実施する準備をしました。
Zoomを使用して、ゼミのメンバーと質問紙の項目に使える先行研究を調べたり、Googleフォームで質問紙を作成したりしました。
対面での授業が少なく話し合いが難しい点もありましたが、対面で話し合える時に集中して作業を進めることが出来ました。

Nさん:今回の調査は全てを自分たちで考えて取り組んだので興味を持って取り組めました。
先行研究が少なかったり仮説が定まらなかったり、作業が思うように進まないこともありましたが、話し合いを重ねて作業を終えることができました。

 報告:尾崎 仁美・3年次ゼミ学生
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 16:39ゼミ紹介

遠隔授業開始・・・Uchiゼミもスタート

2020年04月26日

新型コロナ感染予防のために外出自粛の中、本学でも遠隔での授業が始まっています。
講義授業では、資料やナレーション付きスライドを見て課題に取り組んだり、リアルタイムでの動画中継授業を受けたりとさまざまな形式で進んでいるようです。

卒業研究に取り組む3年・4年のゼミ活動も、それぞれの家や下宿からネット越しでミーティング。
伊藤ゼミでも、ZoomやTeamsといったオンライン会議のシステムを用い、とにかく集まりました。

4年のメンバーとは久しぶりの再会。
”顔”が見えると、やっぱりほっとしますね。
今の生活ぶりや就活での苦労話…そこで時間を取りすぎて、最後に「そうだそうだ、卒業研究もがんばろう」と(苦笑)。
今できることをひとつずつ、各自課題の整理からICON66

3年のメンバーとは初顔合わせ。
そもそも全員集まれるのか心配でしたが、なんとか集合。
今年は、たまたま横のつながりがほとんどないメンバー同士だったので、学生同士のグループLINEをつなぐところからでした。
2回目には各自提出した課題を画面共有しながら、互いに質問したり共感したり、みなとても頑張って討論できました。

そして、こちらはこんな感じ。


首から下はどうせ見えないから。。。と著しく所帯じみてますね。いかんいかん。
次は、もうちょっとパリッとした格好で「Uchiゼミ」に取り組みます。

世界の問題と自分の直面する課題と、両方に想像力を働かせて、今自分にできることに取り組んでいきたいですね。
心と体のバランスを保ちつつ、対面授業ができる日まで、励ましあいながら進んでいきましょう。

 報告: 伊藤 一美  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 18:13ゼミ紹介

よーじや様 報告会を行いました

2020年02月18日

2019年度、尾崎ゼミ・松島ゼミでは心理学演習(3年ゼミ)の一部を利用して、よーじや様(株式会社 國枝商店様)と連携させて頂きました。
2月10日によーじやグループ総務部の横山真理子様にお越し頂き、「よーじや様にどの様なサービスがあれば良いか」について提案内容を発表しました。これまでの様子も含めて、松島ゼミのTさんに報告してもらいます。

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私たち尾崎ゼミ・松島ゼミは、あぶらとり紙で有名なよーじや様のご協力のもと、大学生目線ならではのサービスや店内レイアウトの改善点などの提案させていただきました。

前期には、よーじやに関する印象などを問うアンケートを作成。
夏休みの期間を利用し、ゼミ生自身も実際に京都各地にあるお店へとそれぞれ赴き、周囲の友人・知人にも協力をして頂いて、より良い提案をするために調査を行いました。
後期には、そこで得られた調査結果から、良い点や改善点を赴いた店ごとに4つのグループに分かれて考察し、発表に向け、スライドを作成しながら提案内容を話し合いまとめていきました。


店舗の外装について提案しています


SNSの活用方法について提案しています

報告会には、よーじや様の横山様にお越しいただきました。
私どもの提案を真摯に聞いて下さり、一部提案は会社でも話し合いたいという嬉しいお言葉も戴きました。
企業の方にこのように提案をさせてもらう機会はそうなく、ゼミの皆で様々なアイデアを考える時間はとても有意義なものでした。
この経験をぜひ将来に活かせればと思います。
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ゼミ生の多くが2年次より調査研究の実践に取り組んでおり、3年次のゼミでも一年間をかけて調査を行ってきました。
その様な積み重ねが着実に学生達の力になってきていることを実感しています。

報告者 尾崎 仁美・松島 るみ 3年次生


よーじやグループ 横山様と

※ この時期、就活に向けての活動も本格化しているため、当日は欠席が多かったのですが、提案は10名のゼミ生全員で考えました。  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 14:56学生の様子ゼミ紹介

3年次廣瀬ゼミ研究「女子大学生のスポーツ・サッカー観戦についての意識調査」報告

2020年01月26日

今年度の廣瀬ゼミは、最初にみんなで話し合い、企業と連携した調査を行うことになりました。
自分たちにどのような調査がおこなえるのか、協力いただいた企業にどのようなメリットがあるのかなどを考えながら、調査企画のアイデアを出し、協力いただけそうな企業の候補をあげていきました。
そして最終的に選んだのが、地元Jリーグクラブである京都サンガF.C.に関する調査をおこなうというものでした。
そこで、わたしたちが考えた調査企画案を株式会社京都パープルサンガ(京都サンガF.C.の運営会社)に提案したところ、協力いただけることになり、今回報告する調査をおこなうことにとなりました。

京都サンガは女性観戦者割合が少なく(約3割)、特に若い女性の興味をひきつけられていない点が課題ではないか、とわたしたちは考えました。
そこで、女子大学生にアンケート調査をおこなって、サッカーやスポーツ観戦の経験や関心、京都サンガに対するイメージや女子大学生のライフスタイル・興味などについて尋ねることにしました。
サンガの方と相談しながら調査項目を作成し、京都の大学に通う女子大学生200名に質問紙およびWebアンケートで11月に調査をおこないました。

調査結果はかなり多くあるので、その中からいくつかを紹介します。
 ・ サッカーは好きなスポーツの3位、実際観戦したことがあるスポーツの2位でしたが、Jリーグ観戦に興味があるのは2割、実際に観戦したことがあるのは1割弱とあまり多くありませんでした。
 ・ Jリーグ観戦に誘われた場合、友人からの誘いなら行かない人が多いのですが、恋人からの誘いだと行くと答える人が多くいました。
 ・ 現在、京都市内に住んでいる女子大学生でも、京都府以外の他府県出身者は京都サンガのことをよく知らない人が多くいました。
 ・ 女子大学生の新しい趣味ができるきっかけは、SNSやインターネット、友人を通してが多いことがわかりました。



 女子大学生が好きなスポーツと実際に観戦したことがあるスポーツ

今回の調査結果および他の資料なども参考にしながら、若い女性が京都サンガに興味をもって観戦に来てくれるにはどうすればよいか、4つの提案を考えました。
1. 若い女性同士で初めてスタジアムに来てもらうのは簡単でないので、まずサッカーに関心がある男性から誘って観戦に来てもらうよう働きかける。
2.2020年から京都サンガのスタジアムが亀岡に移転して新しくなるので、そのスタジアムの魅力や立地の良さを伝えるようなイベント(例えば、星空を見るキャンプなど)をおこなう。
3.女性が着たくなるように色やデザインを工夫した女性用ユニフォームを作って、着こなしを提案し、女性がアピールしやすい環境づくりをおこなう。
4. 好きなタレント・選手などについてYouTubeから情報を得ている女子大学生が多かったことから、選手の素顔がみれるような動画配信をおこない、興味をひきつける。

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2020年1月8日には調査結果の報告会として、京都パープルサンガ マーケティング部のお二人に大学に来ていただき、主な調査結果と4つの提案を伝えました。
その後、サンガの方とわたしたちで調査結果や提案などについて活発な意見交換をおこないました。

報告会を終えたそれぞれの学生の感想です。

Mさん:
初めは、京都サンガの事務局に調査依頼を自分達で電話するところから始まりました。
アポをとって企画書を作成し提出。サンガの方が興味を持って私たちの所に来てくださり、プレゼンをして協力していただけることになりました。
実際のアンケート調査や結果の分析も勉強になりましたが、調査する前の段階で学ぶことも多く、今回の研究は就職活動を目前としたこの時期に、確実に自分の力になったと思います。

Tさん:
今回初めてのゼミでの調査で京都サンガさんと連携させていただき、慣れないことも多くあって大変でしたが、今後に活用できる調査結果を出せたのではないかと思います。
私としても良い経験になったので、調査させていただけてよかったです。

Uさん:
学校生活を普通に送っていたら出来なかった体験ばかりで、とても新鮮でした。
学ぶことも多く、これからの私の糧になるようなことばかりです。最初から最後までこの企画に関わることができてよかったです。

Oさん:
社会人の方と連携して調査を行わせていただくことになり、最初は緊張や不安もありましたが個人的には楽しく調査を行うことができました。
実際の調査の際には、調査概要やゼミについての説明をさせていただいたり、回答結果の整理など、初めて行うことが多く、よい経験となりました。



 報告会の最後に、今年の京都サンガF.C.の躍進を願って!

 報告者:廣瀬 直哉 & ゼミ学生
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 18:44学生の様子ゼミ紹介

3・4年次合同「卒論発表会」を行いました!! 伊藤ゼミ報告

2020年01月26日

伊藤ゼミでは毎年、1月に3・4年次合同ゼミを行います。
今年は、1月15日に行いました。
そこで、年末の提出から年明けの口頭試問と、緊張の関門を越えた4年次生が卒論の成果を発表してくれます。

今年の4年次生は9名、それぞれユニークなテーマで2年かけて研究に取り組みました。
本当にそれぞれ「大好きなこと」や「気になること」を大事に温めながらテーマ化した学年でした。
タイトルを紹介しますと、
 ◆ 親の養育態度がストレスコーピングに与える影響について -自尊感情と共感性を介して- (YNさん)
 ◆ 刑務官の心理的負担について (IAさん)
 ◆ 児童虐待の現状と背景 ―新聞記事の変化を見ながら― (KaCさん)
 ◆ ぬいぐるみがもつ癒し効果について ―孤独感を関連させて― (KYさん)
 ◆ ペットとの接触がもたらす感情や癒し効果はシャイネスによって影響を受けるのか?  ―女子大生を対象に― (KSさん)
 ◆ 女子大生の「メンヘラ」に対するイメージについて (KoCさん)
 ◆ 先延ばし行動と性格の関連性 (WSさん)
 ◆ 女子大生における愛着スタイルとファン行動の関連性について (YRさん)
 ◆ 大学生における自己愛傾向と対人不安との関連-出生順位による差異- (KRさん)
 


ストレス、児童虐待、ぬいぐるみ、犯罪、流行語、課題取り組み、対人関係、癒し、ペット、ファン行動・・・現代の日本においてキーワードになるものや、身近な疑問を形にしたものなど、とてもバラエティに富み、また各学生の個性豊かな論文となりました。


全員がパワーポイントで発表したのち、後半は茶話会。
3年生からの質問に答えて、卒論の苦労話や、就活と学業両立のコツなどを伝授してくれました。


 今だから言える…マル秘の話もちらほら

去年の今頃を思うと、こんなに大きく育ってくれるとは…(ウルウル)、ほんとうにみなよく頑張りました。
この自信を胸に、それぞれ新しい世界に飛び立ってください!

 報告:伊藤 一美  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 18:43学生の様子ゼミ紹介

社会調査士ゼミ(3年次生)の成果発表会を開催しました!

2020年01月26日

2019年度より、心理学科の3つのゼミ(廣瀬ゼミ・尾崎ゼミ・松島ゼミ)では、社会調査士資格取得のため、通年にわたり調査研究を行っています。
1月15日には3ゼミ合同で成果発表会を行いました。
以下に各ゼミの発表内容を紹介します。

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発表1:髪色が人物評価と就業意欲に与える影響(松島ゼミ)
日本では、就活における典型的なスタイルがあり、とりわけ多くの就活生が就職活動時に髪の毛を黒く染め直すというデータがあります。
また、近年、就活だけでなく、高等学校における地毛証明書の提出が話題になり、徐々に日本のこのような状況に問題を投げかける傾向がみられます。松島ゼミではこのような背景をきっかけに研究を行いました。

女子大学生200名を対象に、黒・茶・金色の3つに髪色を変えた同一の女性の写真と、良い志望動機(志望動機が明確で、これまでの学びと一貫性がある)・悪い志望動機(志望動機が漠然としていて、これまでの学びと一貫性がない)の文章を組み合わせて、人物評価(誠実さと活発さ)と就業意欲に差異がみられるかを調べました。
この結果、「誠実さ」と「就業意欲」においては、黒髪と茶色で差が見られなかったことから、必ずしも「就活=黒髪」というステレオタイプにとらわれる必要はないのではないかと結論づけました。

 松島ゼミ

発表2:女子大学生のスポーツ・サッカー観戦についての意識調査(廣瀬ゼミ)
廣瀬ゼミでは、株式会社京都パープルサンガ(Jリーグ京都サンガF.Cの運営会社)に協力いただき、アンケート調査を行いました。
京都サンガは若い女性の観戦者が少ないということから、女子大学生200名を対象に、スポーツ、特にサッカー観戦についての経験や関心、また、京都サンガに対するイメージ、普段の行動や興味などを調べました。
この調査結果をもとに、京都サンガが若い女性に関心をもってもらえるようにするための提案を考えて発表を行いました。

詳しい内容に興味のある方は、さいころ日記のゼミ紹介にある記事(こちらをクリック)をぜひご覧ください。

 廣瀬ゼミ

発表3:女子大学生の衣服購買に関する意識調査(尾崎ゼミ)
中学や高校時代は制服を着て通学することが多いと思いますが、大学では私服通学となり、ファッションへの関心が高まったり、衣服を購入する機会が増えたりする人も多いのではないでしょうか。
近年、衣服の購買方法や購買場所の選択肢が増えていることもあり、尾崎ゼミでは、女子大学生の衣服購買行動や衣服購買の際の意識に着目して研究することにしました。

女子大学生138人を対象に質問紙およびWebによる調査を行った結果、衣服購入頻度に関しては1ヶ月に1回以上購入する人が多く、1ヶ月あたりの平均購入金額は5000~10000円が最も多いこと、ファッションに関心の高い人は衣服購入頻度も購入金額も高い傾向にあることが分かりました。
パーソナリティとの関連では、同調性が高い人は、衣服購入の際、他者からおしゃれだと思ってもらえるかどうかを重視する傾向があり、流行にも敏感であること、また人見知り傾向のある人は、衣服購入の際、店員とあまり会話をしない傾向があり、店員から声を掛けられることを苦手だと感じていること、都心店での購入に抵抗を感じていることが示されました。

 尾崎ゼミ
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この1年を含め、これまでの3年間で身につけてきた調査のスキルや仲間と協働して研究を遂行していく力を、4年次の卒業研究でも活かしてくれることを期待しています。


発表後の質疑応答では、各ゼミに対してお互いに質問や意見を出し合いました

 報告者:廣瀬 直哉・尾崎 仁美・松島 るみ

  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 18:19学生の様子ゼミ紹介

卒論への取り組み ―向山ゼミ 紙上インタビュー―

2020年01月07日

現代人間学部心理学科の3年生から始まる卒業研究や卒業論文では、ゼミに所属しながら学生達が自らの興味・関心に沿ったテーマで研究を進めていきます。
現4年生は心理学部心理学科の学生で、現代人間学部心理学科とはカリキュラムが異なりますが、全員が卒業論文の執筆に取り組みました。
向山ゼミの4年次生への紙上インタビューを通じて、ゼミ生達の卒業論文への取り組みを紹介します。

ゼミ生には、
 Q.1  卒業論文の題目
 Q.2  卒業論文のテーマに関心を持ったきっかけ
 Q.3  卒業論文の内容を分かりやすく紹介
 Q.4  面白いと思った結果

について尋ねてみました。
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Aさんの題目は、
「女子大学生の対人ストレスに対する反応に影響する要因」
です。

自分と同じような生活環境にある女子大学生が、人間関係でどのようなストレスを感じているのか?また、人間関係以外にはどのようなストレスがあるのか?ということに関心を持ったことがきっかけです。
ストレスという言葉は、日常的に使われていますが、ストレスを生じさせるもの(ストレッサー)には様々なものがあると思います。
また、対象となる人の年齢や職業によっても異なるかもしれません。本研究では特に女子大学生の対人ストレスに注目しました。

そこで、ストレスの内容やストレスを感じている程度、ストレスに遭遇した際の対処法、住居形態やアルバイト従事の有無などについて、女子大学生を対象に質問紙調査を行いました。
幾つかの結果のうちで興味深かったのは、買い物などでストレス発散をするより、誰かに話を聞いて貰うことがストレスを軽減させる、という結果が得られたことです。
このような結果は予想していなかったので、とても面白く思いました。
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Bさんの題目は、
「障害者に対する認識と支援に関する研究」
です。

以前から続けてきたガイドヘルパーのアルバイトを通じて、障害者への周囲の対応が様々であることに気づき、現状を明らかにしたいと思ったのがきっかけです。
卒業論文では、知的障害者の就労に焦点を当てました。

知的障害者が働く施設職員の方々にインタビューを行い、知的障害者への理解の現状や、福祉機関や支援員がとれる対策について調査しました。
その結果、障害者に対する理解はまだ十分ではないこと、理解を広めるためには障害者と健常者との「関わり」が重要であることが分かりました。
また、知的障害者の就労は国の施策により進みつつありますが、最初の就業にのみ力が注がれているため、就職後に障害者が困った時にこそ、福祉施設や支援員が手を差し伸べることが重要であると分かりました。

本研究を通じて、福祉機関や支援員が抱える限界や辛さなどの課題も示され、研究方法としてのインタビューの面白さ、質的研究の可能性や奥深さも感じることができました。
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Cさんの題目は、
「女子大学生の同性愛に対する偏見に関する実験的検討」
です。

友達とのおしゃべりなどの日常場面では、同性愛に肯定的な意見も否定的な意見もあって、人それぞれ。
案外、自分の周囲には同性愛に寛容な人が多いのかも・・・実際はどうなっているのかな?と考えたのがきっかけです。
ところで、人が意識的に示す態度と気づかず無意識的に示してしまう態度には、時に矛盾が見られます。
そこで、偏見をテーマとする本研究では、人の意識的態度と無意識的態度を取り上げることにしました。

女子大学生を対象に、質問紙で同性愛に対する意識的態度を、実験で同性愛に対する無意識的態度を測定しました。
そして、二つの態度の関連や偏見を抑制する動機との関連、日常での行動や関心との関連(同性愛者との関わり、ニュース等への関心、同性愛への知識)を調べました。

得られた幾つかの結果の中で面白かったのは、同性愛に関心のある人は多いのに正しい知識を持ってない人が結構な数いたことです。
また、同性愛に関心のある人の方が無い人よりも同性愛に対して意識的にも無意識的にも偏見を持ちにくい、という結果も得られました。
このことから、ニュースや教育現場で同性愛を話題にする時、正しい知識を身につけられる伝え方やや内容を工夫することによって、同性愛に対する偏見をもっと少なくできるんじゃないかな、と考えました。
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Dさんの題目は、
「女子大学生を対象とした日記法の研究 -ポジティブな出来事の振り返りの効果 -」
です。

このテーマに関心をもったきっかけは、素朴に“ポジティブ心理学って何だろう・・・?”と思ったことです。
ポジティブ心理学は、20世紀末に心理学者のマーティン・セリグマンにより提唱され、一般的には、個人や社会を繁栄させるような強みや長所を研究する心理学の一分野と言われています。例えば、病気の治療よりもどうすればもっと幸福になれるかについて考えたりします。

本研究では、このポジティブ心理学の考えをもとに、日記法による実験を計画しました。女子大学生を対象に、楽しかったことや嬉しかったことを一日の終わりに思い出して貰い、それを短い日記に書いてLINEの実験用アカウントに送って貰いました。
この日記は一週間続けるのですが、日記を書く前と書き続けた一週間後で、うつに関連する症状や不安などの気分がどう変化するのかGoogleフォームで調査しました。

その結果、個人差は見られるものの、うつに関連する症状や不安などの気分が軽減する人がいることが分かりました。
また、日記の内容を分類した結果、症状や気分のポジティブな方向への変化した人は、友達や家族と接したエピソードが多く書かれていることが分かりました。
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以上のように、4年ゼミ生達はそれぞれの興味・関心にもとづいて卒業論文の執筆を進めました。
各自がテーマに取り組むきっかけは、日々の生活の中にあることに改めて気づきます。
また、研究の方法も質問紙調査(アンケート)、実験、インタビューなど、様々な方法が用いられていますね。
さいころ日記をご覧になって、これらのテーマや研究方法などに関心を持った方は、また是非、関連の書籍なども読んでみて下さい。

3年生で所属ゼミが決定してから、テーマを探索し、文献を読み、研究方法や実施計画を練り、ゼミで発表し、実際にデータを収集して分析し、分析結果を読み込んで論文化する・・・。
この地道な積み重ねがようやく成果となりました。

4年ゼミ生の皆さん、頑張りましたね!

 報告:向山 泰代  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 10:09学生の様子ゼミ紹介

就活では髪の毛を黒染めしないといけない?? ―松島ゼミ3年生の中間報告―

2019年07月19日

松島ゼミでは,4年次に行う卒業研究のベースとなるスキルを身につけるため,そして社会調査士資格取得に関するカリキュラムの一環として,3年生のゼミを活用し,グループで調査研究を行っています。
受講生は全員「社会・ビジネス心理コース」の学生であるため、調査テーマは社会にも目を向けて、社会で関心が高まっていることや問題解決すべき事柄に焦点を当てることにしました。

日本ではいわゆる「就活」において定番のスタイル(黒系スーツに黒い髪の毛)があります。
今年度の3年生はここに疑問を持ち研究がスタートしました。ゼミ生より前期の中間報告をまとめてもらいます。

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松島ゼミでは「就活では髪の毛の色を黒にしないといけないのか」という疑問を解決するため,研究を開始しました。
「就職ジャーナル」(2018)のインターネット記事によると,2019年卒内定者500人のうち,75%の学生が黒髪で就活に臨み,また72.8%の学生が就活を振り返って「就活に髪色が影響する」と思っていることが報告されています。
私たち松島ゼミの学生は「本当に髪の毛の色が就活に影響するのか」,また「志望動機が明確で意欲が高い場合でも髪の毛の色が就活に影響するのか」疑問を持ち,髪色が与える印象についてゼミ生みんなで検討することになりました。



写真の刺激を作成中


インターネット調査に初挑戦

調査では黒・茶・金色の3つに髪色を変えた同一の女性の写真と,良い志望動機(志望動機が明確で、これまでの学びと一貫性がある)・悪い志望動機(志望動機が漠然としていて、これまでの学びと一貫性がない)の文章を組み合わせて,下の図の通り6つのパターンを作りました。



調査に使用した刺激で設定した6パターン

7月16日には,上の各パターンにおいて,人物の印象と働く意欲に差がみられるかどうかを調べるため授業で調査を実施し,本学学生200名からデータを得ることが出来ました。


200人を超える受講生の前で調査者の経験をしました

今回収集したデータを元に,後期から分析を行っていく予定です。
どんな結果になるかとても楽しみです。結果は後期に報告したいと思います☆彡

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  報告者:心理学科 松島ゼミ3年生
  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 18:39学生の様子ゼミ紹介

女子大生からみた「女子大学」の印象は?  -3年高井ゼミ共同研究のご報告-

2019年07月05日

昨年度、心理学科の3年次生3名の学生たちとゼミ指導教員(高井)で、本学の女子大学生99名を対象としたアンケート調査を行いました。
このような調査は、4年の卒業研究に必要な分析のスキルを身につけることを目標に、3年高井ゼミでは毎年行っています。

今回は、本学の女子大生を対象に、「入学する前と後の女子大学への認識」「女子大学の良い点、悪い点」を自由に尋ねたり、また心理尺度として「異性に対する意識」(伊藤,1998)、「ジェンダー意識」(伊藤,1978)、「女子大学への満足度」を尋ねたりして、それらがどのように関連しているのかについて、検討しました。
ここでは、主に、「女子大学」を学生がどのようにとらえているのか?を中心にご報告します。

①「入学前」の「女子大学への印象」について
自由記述で尋ねた回答で、多かったものを図1に示しました。
多かったのは、「華やか」「キラキラしている」「おしゃれ」といった美しさや華やかさを表す表現でした。その次は、「清楚」「おしとやか」など、控えめで品のよい印象が多かったです。

心理尺度との関連では、「華やか」「おしゃれ」など美しさに着目した人は、ジェンダー意識の中で、「女性らしさ」を意識している傾向があることが窺えました。

②「入学後」の「女子大学への印象」について
興味深いことに、入学前後で、女子大学への印象は変化したようです。
多かった回答は図2に示しました。

「自由」「楽しい」「気楽」「居心地がよい」など「自由で楽しい」面が多くみられました。「同性しかいないから気楽」「自分らしくいられる」といった表現もあり、異性の目を気にすることがない、伸び伸びと過ごしやすい環境であることが窺えました。入学前の印象とは異なり、「おしゃれな人ばかりではない」といった声もありました。

③「女子大学の良い点」について
これも②と同様、「異性の目を気にすることなく、自由に自分を出せるところがよい」という意見が多かったです。
「勉強に集中できる」という回答もありました。これは教員としては嬉しいことでしたので、少数意見ではありましたが、あえて強調したいことです。

④「女子大学の良くない点」について
一番多かったのは、「異性との関りが少ない」という点です。
実際は、サークル活動等で、共学の他大学との交流も盛んなのですが、異性との交流の少なさを感じている人たちが多くいることがわかりました。
 
最後に女子大学への満足度を5段階評価(1とても不満 2やや不満 3どちらでもない 4やや満足 5大変満足)で尋ねたところ、平均が4でしたので、おおむね満足の傾向であると考えられます。
心理尺度との関連では、異性に対する自意識の強い人に、女子大学への満足度が低い傾向がみられました。
異性の目が日常的には少ないことから、「異性から見られた自分を強く意識している」場合に、不満が生じるのではないかと思われました。

これらの結果から、女子大学のメリット・デメリットをそれぞれ感じながらも、学生生活を楽しんでいる学生たちの姿が浮かんできました。
今後も、女子大学という環境が、学生たちの個性を、自由に元気に表現できる場として、うまく機能してくれたら嬉しいと思いました。
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以上が昨年度行った高井ゼミ共同研究の結果のまとめです。
昨年、卒業研究の予行演習を行ったゼミ生たちは、実際にアンケート調査して分析することの意義・面白さを理解し、現在自分自身の卒業研究でも、調査研究に頑張って取り組んでいます。
どんな成果が得られるのか楽しみです。  

【引用文献】
伊藤裕子 1978 性役割の評価に関する研究,教育心理学研究,26,1-11.
伊藤裕子 1998 高校生のジェンダーをめぐる意識,教育心理学研究,46,247-254.


   報告: 高井 直美  


Posted by 京都ノートルダム女子大学心理学科 at 10:34学生の様子ゼミ紹介
< 2024年04月 >
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